投資のまんが帖マンガでわかる投資入門 第1話から読む
センパイとユイが、取引画面の前で二つの注文カードを見比べる 第05話

LESSON 05 / 株の売買

注文した値段で株を買えるの?

指値・成行・逆指値の違いを、株価と注文の例で確認。注文を出す条件と、売買が成立する条件を分けて考えます。

4コマで読む

  1. ケン200株、受付済み! もう200株ぜんぶ買えて、代金も支払ったってことだよな。よし、注文画面は閉じよう。

  2. ユイちょっと待って。まだ約定の表示が見えないよ。センパイ、注文の受付と売買の成立は別なの?

  3. センパイ受付は証券会社が注文を受けた段階。相手と条件が合えば約定。その後で株と代金をやり取りするのが受渡だ。

  4. ジムまず約定明細を開こう。200株で申し込んでも、一部だけの成立なら、買えた株数も代金も別の数字になるね。

この章でわかること

センパイの取引練習をのぞいて、受付、約定、受渡を順に追います。指値・成行・逆指値で何が変わるかを板の例で確かめ、一部だけ成立した場合や、取引時間の前後で画面の表示が変わった場合も、何を見ればよいか整理します。

ボタンを押してから株が届くまで

  1. ケン

    練習で200株を注文したら「受付済み」だって。よし、200株買えた! 帳簿にも代金を払ったって書いとくぞ。

  2. ユイ

    待って、ケン。注文番号はあるけど、約定した株数も受渡日もこの画面にはないよ。センパイ、どこまで済んだか教えてくれる?

  3. センパイ

    証券会社が指示を受けた段階だよ。市場で相手の注文と条件が合って売買が成立するのが「約定」。その後に株と代金をやり取りする「受渡」がある。国内株の普通取引は、通常、約定の2営業日後が受渡日だよ。

  4. ジム

    じゃあ、受付は開幕のベル。実際に成立した分を知るには、次の場面の約定明細を開こう。

  5. ユイ

    あっ、明細を開くと100株しか書いてない! 残りの100株は明日になれば自動で買えると思っていたけど、有効期限も関係するのかな。

  6. センパイ

    そう。残りは注文照会で「注文中」「失効」などの状態を確かめよう。有効な注文でも相手がいなければ約定しない。注文照会の株数と約定明細の株数を並べると、まだ市場に残っている指示が分かるよ。

  7. ユイ

    買う数量を入れたら、資金の表示も変わったよ。使えるお金が減ったから、支払いが終わったと読んでもいい? 予約したのと、支払った金額の違いが数字に出ることもあるのかな。

  8. センパイ

    買付余力は新たな注文に使える枠の表示で、注文中の金額が差し引かれる場合がある。引き落としや受渡の記録と意味が違うから、残高が動いたことだけで成立を判断しない。約定明細には実際に成立した値段と株数が載る。その金額に手数料などがどう反映されるかも取引明細で確認しよう。

  9. ケン

    練習なら押してから直せばいいだろ。ほら、ボタン一つ!

  10. センパイ

    手を止めろ。価格と数量を声に出せ。受付と約定の欄も別々に見ろ。

  11. ケン

    価格はここ、数量はこっち……おっと、一桁多かった。注文を出す前に読み合わせだな。

200株の注文は、いまどこまで進んだ?
  1. 10:00 注文受付200株の買い注文
  2. 10:05 一部約定100株 × 980円 = 98,000円
  3. 残りの注文100株が注文中
  4. 受渡成立分を約定明細の日付に受け渡す

国内株の注文例です。注文照会と約定明細には別々の数字が載ります。

ミニ確認 受付済み200株と約定済み100株。成立金額に使う株数は?

約定済みの100株です。受渡日も約定明細で確認します。

指値で買う上限と売る下限

  1. ユイ

    私は1株1,000円までなら買いたいな。1,000円で買い指値を入れると、ぴったり1,000円の売り注文だけを待つことになる?

  2. ケン

    俺も1,000円を選んだ。980円の相手は、数字が違うから対象から外れちまうのか?

  3. センパイ

    買い指値の1,000円は上限だから、980円も条件に入るよ。反対に、1,000円で売り指値を出したら、1,000円は下限。1,020円なら条件に入るけれど、980円では売れない。

  4. ジム

    買う側の1,000円と売る側の1,000円を、ボードの別々の列に置こう。どちら向きの限度か一目で分かる。

  5. ユイ

    なるほど。同じ数字が買うときは天井、売るときは床なんだね。じゃあ画面に私の買い指値と同じ1,000円の取引が出たら、買えたってこと?

  6. センパイ

    同じ値段でも、自分より先の注文だけが成立することがあるよ。東証のザラバでは、買いは高い注文、売りは安い注文が優先。同じ値段なら原則として早い注文が優先だ。自分の成立は口座の約定明細で確かめよう。

  7. ユイ

    売るときは1,000円より高く成立することもあるんだね。価格の条件はわかったけど、明細が出たら、値段のほかに何を見れば注文全体の状態がわかる?

  8. センパイ

    数量と成立時刻、注文の残りを見よう。同じ注文の一部が違う時刻に成立することがあるから、1件目の明細だけで全部を判断しない。条件に合う相手が途中でなくなれば一部だけになる。指値が守るのは成立した株の単価の限度で、成立する数量や時刻を決める欄ではないよ。

  9. ジム

    さあ、お立ち会い。私が売り手、最安値は1,050円。ケン君の買い指値1,000円は、幕が上がった瞬間に成立するかな?

  10. ケン

    50円なら足しといて! ……あ、俺が決めた上限を超える。練習ボードの約定欄は空白のままだ。

  11. ジム

    正解。売り手としては君に値上げしてほしい。だが買い手の君が条件を変えるには、私の拍手よりも理由が要るね。

ミニ確認 売り指値1,000円を入れたら、980円で成立する?

成立しません。1,000円が売却価格の下限です。

成行は一つの値段で買える?

  1. ユイ

    センパイが板を開いたよ。「現在値1,000円」と出てる。300株を成行で買うなら、30万円ちょうどを想像していたけど合っている?

  2. ケン

    今の値札を見て、300株ぶんを一括で買える気になってた。店でも残り100皿しかなきゃ、同じ鍋から300皿は出せないよな。

  3. センパイ

    成行は値段を指定しないよ。現在値は直前に成立した価格。次の取引では、今出ている相手の注文と合う。株数が多いと、一つの価格帯にある株数だけでは足りず、複数の価格で成立することもある。

  4. ユイ

    板に1,001円の売りが100株あるね。私は300株ほしいから、残りは次の1,004円から200株買う計算になるの?

  5. センパイ

    その板が変わらず、より優先する買い注文もなければね。注文を送るまでの間に、別の人が売りを買ったり、売り手が注文を取り消したりするよ。表示された板で計算した額と、最終的な約定額は区別しよう。

  6. ジム

    では、見積もりの欄に『この板が変わらない場合』と書こう。答えの金額だけを切り出すと、確定した代金に見えるからね。

  7. ユイ

    別の板の例でも計算してみよう。1,005円に100株、1,010円に100株の売りがあるときに200株を買うと、最初の1,005円で全部そろうわけじゃないんだね。

  8. センパイ

    ザラバ中で、板の状態が変わらず、その売り注文と順に合う仮定なら、100株は1,005円、100株は1,010円で成立する。買付金額は100,500円と101,000円の合計201,500円。平均は1,007.5円だけれど、明細にある個々の成立単価とは別だ。実際には注文の到着前後で板が動く。

  9. ユイ

    注文の数が多いほど、表示された一番近い価格だけで取引全体を見積もるとずれそうだね。では、反対側の注文がなくなったとき、成行なら価格を問わないのだから、どこかで必ず相手が現れると考えていい?

  10. センパイ

    相手が現れることや、取引所でその時点に売買が成立することは保証されない。買いだけに偏る場面、取引停止中、売買時間の区切りなどでは、すぐに合わないことがある。指値と成行の違いは、「価格の限度を優先するか、値段を指定せず出すか」。いつ何株成立するかは別の条件で決まるよ。

成行で300株買うとき、どの価格の株を使う?
売り値板にある株数成立株数成立金額
1,001円100株100株100,100円
1,004円200株200株200,800円
1,012円100株0株0円

この売り板が変わらず、より優先する買い注文がない場合の例。

成行の約定結果
成立数量
300株
成立金額
300,900円

この例の合計。手数料等は含みません。

ミニ確認 成行の買いを出すと、現在値が価格の上限になる?

なりません。成行には買いの上限価格の指定がありません。

板と優先順位を読む

  1. ユイ

    板に売り2,011円、買い2,009円が並んでいるよ。画面の上下で色も違う。買いを入れるときはどちらが相手になり得るのか、まずその見方を押さえたい。板に書かれている2,011円と、現在値の違いも曖昧だった。

  2. センパイ

    買い手の相手になる候補は売り側の注文。売り手の候補は買い側だ。一番低い売り2,011円と一番高い買い2,009円の差は2円。この差をスプレッドと呼ぶことがある。板はそのときの注文の見え方で、現在値が直近の約定なら、価格も意味も別の欄だ。

  3. ケン

    俺が買うなら見るのは売りの列か。買いの列でいちばん高い2,009円を、自分がすぐ買える値段と取り違えてた。

  4. ユイ

    買う人が2,010円と2,009円を出したら、高い方が先なのは、売り手が受け取りたい価格に近いからと考えればいい? 一方で、同じ2,010円に二人が入ったときは価格で比べられないよね。

  5. ジム

    ケン君と私が同じ2,010円を出す場面もボードに描こう。値段が同じになったら、次に何で順をつける?

  6. センパイ

    東証のザラバでは、買いは価格が高い方、売りは価格が低い方が優先。同じ価格の注文同士は受付時刻の先後で優先するのが基本だ。だから、後から同じ値段に注文を出した場合、相手側の数量だけでなく、同じ側の先行注文の数量も気にすると理由が分かりやすい。

  7. ユイ

    数量表示が500株と出ても、500人が100株ずつ出しているという読み方ではないんだね。注文が取り消されたり追加されたりして変わるなら、見た瞬間だけで、誰が売りたいとか会社への評価まで推測するのは難しそう。

  8. センパイ

    そう。ある価格に多い数量が見えることと、なぜ人が注文したかを知ることには距離がある。見えている注文は変更や取消があり、端末や配信経路で時刻のずれも起こる。板は約定し得る条件を理解する材料にして、株主の動機や先の値動きを決めつける材料にしない。

ミニ確認 2,010円の取引が画面に出て、自分にも同値の注文がある。自分の成立の証拠はどこ?

自分の口座の約定明細です。市場に同じ値段の取引があっても、別の注文同士が成立している場合があります。

逆指値の数字は発注の合図

  1. ケン

    練習画面に『950円以下で売り』と入れたら、売値に950円ってメモした。これで下がったときの金額も決まりだな。

  2. ユイ

    「950円以下になったら売り」という設定を練習画面で見つけたよ。急に株価が930円になっても、私の分は950円で売ってくれるの?

  3. センパイ

    950円は売り注文を出す合図だよ。到達後に成行で出す設定なら、実際の売値は相手の注文次第。930円の買い注文と合えば930円で成立する例があるし、発注後に相手の注文が変わることもある。

  4. ジム

    『注文を出す合図』と『出した注文の条件』を二枚のカードに分けよう。950円は一枚目だね。

  5. ユイ

    じゃあ950円以下が合図で、売りの指値を945円に設定したら、930円では売らずに待てるのね。株価がもっと下がったらどうなる?

  6. センパイ

    買い手の価格が945円に届かなければ、売れずに残る場合があるよ。逆指値は合図と、その後に出す注文を別々に設定する。使える条件や参照する価格は証券会社ごとに確認しよう。

  7. ユイ

    950円以下で成行売りと設定したとき、昨日1,000円だった株が取引開始の時点で900円になったら、950円ちょうどの取引がなくても条件に達する場合がある? 設定した価格を画面で一度見たから大丈夫と思い込みたくないな。

  8. センパイ

    「以下」の条件なら、使っている取引ルールが参照する価格として900円が判定される場合は、950円以下に含まれる。条件成立後の成行には950円の下限がない。出た時点の板次第で950円より低い約定にもなる。何を参照するかや、発注できる時間帯は証券会社の説明を確かめよう。

株価が930円まで下がったら?
発注する注文価格の条件想定される結果
成行売値の下限なし930円で成立し得る
945円の指値945円以上で売るこの時点では未約定

売りの発注条件はどちらも950円以下。買い注文は930円にだけあると仮定します。

ミニ確認 950円という逆指値の条件から、実際の売却額を計算できる?

条件だけでは計算できません。注文方法と実際の約定価格・株数が必要です。

一部約定を数字で追う

  1. ユイ

    300株の買い指値を出した記録を開いたら、同じ注文番号の下に二つの明細があったよ。株数と価格を足しても、注文した300株にならない。注文が別れているのか、私が同じ注文を重ねて出してしまったのか判断したい。

  2. ケン

    明細が二行あるだけで、俺なら二重に押したと思って焦るな。同じ注文番号か見てから足せばいいのか。

  3. センパイ

    同じ注文の数量の一部が、別の相手や別の時刻に成立すると、明細が分かれることがある。同じ注文番号なら、まずその注文について明細の株数を合計してみよう。次に注文照会で「残り何株が有効か」「どんな終了状態か」を確認する。この順なら一部約定と重複発注を切り分けやすい。

  4. ユイ

    100株が802円、さらに100株が806円だったとする。二つの価格の平均は804円で、ここは同じ株数だから簡単だね。ところが、別の日の例で100株と200株なら、値段を足して二で割るだけではずれるの?

  5. ジム

    二つの単価を同じ一票にすると、200株の行の重みが消えるね。先に各行の金額を出してみよう。

  6. センパイ

    平均約定単価は成立した金額を合計し、成立した株数で割ると求められる。数量が違えば、一株ずつの重みで計算する。100株を802円、200株を806円なら、80,200円と161,200円の合計241,400円を300株で割って約804.67円。手数料等を含む取得単価の表示は別に扱おう。

  7. ユイ

    残り100株の注文を消したら、成立した200株まで元に戻ると誤解しそう。実際に取り消せる範囲がどこか、発注した後の状況ごとに確認したい。成立済みと未約定の表示が分かれているのはそのためでもあるのかな。

  8. センパイ

    注文の取消が間に合って効くのは、成立前の残りの部分。すでに成立した取引は、注文の取消操作で取り消すことはできない。取消を出してから完了までに追加の約定が起こる可能性も考え、最終状態と明細を確認しよう。注文番号と時刻が残っていると、どこで変わったか説明しやすいよ。

ミニ確認 この例の支払額の計算は、300株で割る? 200株で割る?

成立金額の計算に使うのは実際に成立した株数です。平均約定単価は160,800円を200株で割った804円です。別途費用がある場合は取引明細で確認します。

取り消したいときは明細まで

  1. ユイ

    買いの練習を中止したくて取消ボタンを押したよ。画面には「取消中」。もう一度、同じ数量で別の買い注文を出せる状態なの?

  2. センパイ

    先に元の注文の状態を確認しよう。取消が通る前に売買が成立することがある。完了の表示が出たら、取消ができた数量と約定した数量を別々に見る。約定済みの分は注文取消では戻らないよ。

  3. ケン

    あぶねえ。取消中と出ただけで、俺なら同じ注文をもう一度押してた。元の約定明細を先に開くぞ。

  4. ユイ

    200株を全部取り消すつもりでも、途中で100株買えていたら、残り100株だけが消えるんだね。最初にやりたかったことを、画面の項目と照らしてみるよ。

  5. センパイ

    次に発注する前にも、銘柄・売買の向き・数量・注文方法・有効期限を確認しよう。「この値段まで・今日だけ」と先にメモすると、確認画面に「成行」や異なる期限が出たときに気づけるよ。

  6. ユイ

    同じ指値を昨日の夜に入力したつもりなのに、今朝、注文一覧の「有効」に見当たらなかったよ。夜に押した時刻と、証券会社がどの日の注文として受け付けたかを同じと考えていた。どこを見直せば原因が分かる?

  7. ジム

    夜に押した時刻と、画面が示す有効期限を別の列にしよう。舞台裏の受付と、実際の取引を混同せずに済む。

  8. センパイ

    注文画面と照会に出る有効期間をまず見よう。当日限り、日付指定などの扱いは、証券会社のサービスと注文の種類で変わる。発注できる受付時間と市場が売買をする時間も別だ。夜に入力できても、いつ市場へ出すのか、何日目まで残るかは確認画面を読む必要がある。

  9. ユイ

    注文の訂正なら、入力した新しい価格で必ず置き換わると思っていたけど、訂正前に成立すると話が違うんだね。ネット回線が途中で切れた場合も、画面のボタンが押せたかどうかだけでは推測できなさそう。

  10. センパイ

    回線断や読み込み中のときは、注文を連打して推測しない方が状況を特定しやすい。復帰後に受付履歴と約定照会を読み、分からなければ証券会社の案内に沿って照会しよう。訂正できる項目や、訂正で優先順位がどう扱われるかは各社の説明を確認する。未確認の注文を重ねないのが大切だ。

ミニ確認 取消完了と出たら、何をもう一つ見る?

取消前に成立していないか、約定明細を確認します。

東証の立会と寄り付き・引け

  1. ユイ

    国内株は朝から夕方までいつでも約定すると思っていたよ。画面では昼の時間帯でも注文入力ができるので、市場も同じように取引中だと思った。前場や後場という区切りは、どこに表示される?

  2. ケン

    入力できるなら、今売り買いしてると思うよな。店なら注文を聞く時間と、料理を出す時間は別だと知ってるのに。

  3. センパイ

    東証の内国株の売買立会は、通常、午前9時〜11時30分と午後12時30分〜15時30分。証券会社の受付時間はこれと別で、昼や夜に次の立会に向けて入力できるサービスもある。市場の時刻と、注文の入力を受け付ける時刻をノートで分けると混乱しにくい。

  4. ユイ

    前場の最初の価格を決めるとき、午前9時の瞬間に、前の日の終値を基準にして最初の人から一件ずつ買えるの? 日中は価格と時間の順を見たけど、寄り付きのときも同じように並べればいいのかな。

  5. ジム

    開幕の一件目がどう決まるかは、立会中の順番とは分けて見たい。寄り付きのところだけ図に印を付けよう。

  6. センパイ

    寄り付きなどでは売買注文を集め、条件に基づいて一つの成立価格を決める板寄せ方式を使う。立会中に条件が合う注文から順次成立させるザラバとは仕組みが違う。寄り付き前に受け付けた注文には同時呼値の扱いもあるので、早く入力したというだけで最初に成立すると考えない。

  7. ユイ

    引け間際、15時27分に値段が動いていないのを見て、アプリが止まったと思うこともありそう。時間が15時30分までと書かれているなら、最後まで一件ずつ売買されると想像していたよ。

  8. センパイ

    東証では通常、15時25分から15時30分まで、注文受付の段階で約定を行わないプレ・クロージングがあり、その後に引けの板寄せを行う。受付や規制の細部は公式案内を見る。価格が更新されない理由には時間帯の仕組みもあるので、画面だけで障害と決めつけないで確認しよう。

ミニ確認 15時27分に注文受付が出たら、その瞬間に東証で約定する?

通常のプレ・クロージングではその時点で約定せず、引けの板寄せで成立の可能性があります。実際の結果は約定明細と注文状態で確認します。

特別気配、制限値幅、売買停止

  1. ユイ

    売り買いの注文が大きく偏ったというニュースの日に、価格の横に見慣れない気配の表示が出たよ。数字が出ているので、その値段で実際に売買が成立したのかと受け取った。特別気配と約定価格は同じ情報?

  2. センパイ

    特別気配は、急な価格変動が起きそうな場面などで、取引所が買いと売りの注文が合う機会を作るために表示する気配の一種。表示価格そのものが成立を表すわけではない。実際に約定したかは、成立の時刻や数量が記録される明細で確かめるよ。

  3. ケン

    気配の値段を、成立した値段だと思ってた。数量と約定時刻の欄が埋まっているか見れば区別できるな。

  4. ユイ

    「ストップ高」の言葉も見た。今日の上限に来たなら、売りたい人は必ず売れそうだと考えてしまう。上限価格が決まることと、そこに売買相手がいることは別? 下限のときも同じように考えていいのかな。

  5. センパイ

    東証の制限値幅は、一日の価格が動ける範囲を設けるもの。上限や下限に価格が来ても、反対の注文の数量が十分あるとは限らない。配分が行われる場合もすべてが成立するとは限らないし、一定条件で値幅が拡大する場合もある。価格範囲のルールと約定の結果を分けよう。

  6. ジム

    値幅の端に届いたことと、こちらの株数を引き受ける相手がいることは別。表の余白に二項目書こう。

  7. ユイ

    値動きの大きい銘柄には売買の一時停止という言葉も見かけた。止まったら、出していた注文はすべて自動的に消えると考えてよい? 市場の状態が変わってから、注文がどうなるかを手順として知りたい。

  8. センパイ

    停止の理由や解除の扱い、注文の状態は場合ごとに確認する。取引所の停止・再開の案内と、証券会社の口座で有効な注文が残っているかの両方を見る。急変時に条件付注文を入れていても、発注や約定の結果が想定どおりになるとは限らない。自動的に完了したと仮定しないのが出発点だよ。

ミニ確認 特別気配が1,050円なら、1,050円の取引がすでに成立したという意味?

意味しません。気配は売買が成立した価格とは別の表示です。自分の取引は約定明細、市場の取引価格は約定情報を確かめます。

数量、呼値、注文先を切り分ける

  1. ケン

    値札は780円。じゃあ780円だけ用意すれば買えると思ってた。注文の欄を見たら100株になってるぞ。

  2. ユイ

    株価は1株780円と書いてあるのに、100株単位なら78,000円が必要だね。練習画面で「1株から」と書いてある別の取引も見た。株価の単位と注文する株数の単位、それに商品の種類が重なって見えるな。

  3. センパイ

    東証の立会で扱う内国株は100株単位が基本。証券会社の単元未満株サービスでは1株単位で扱うものもあるが、注文が出る時刻、成立価格の決め方、使える注文方法や費用などはサービスで違う。株価が一株いくらかと、口座で何株注文できるかは別の情報だ。

  4. ユイ

    指値で1,005.2円と細かく入れた例も見たよ。私の練習画面では小数が入らなかった。これは操作が違うから? 値段をどの刻みで入れられるかにもルールがあるのかな。

  5. センパイ

    価格の刻みを呼値の単位という。東証でも価格帯や対象銘柄などで異なり、どの銘柄でも同じ刻みで入力できるわけではない。条件を満たさない値は受付で弾かれることがあるから、注文画面が示す刻みと銘柄、注文先を確認する。商品を変えると同じ入力を使えるとは限らない。

  6. ジム

    銘柄と注文先をそろえず、入力できた価格だけ並べても比べられない。画面名と時刻も一緒に控えよう。

  7. ユイ

    発注画面にPTSやSORの表示を見たことがある。比較するときは、東証と同じ板と取引時間だと思っていたら間違いそう。違う場所で見た株価を、基準をそろえずに並べない方がいいよね。

  8. センパイ

    証券会社が扱う取引経路には、取引所や私設取引システムなどの違いがある。どの注文種類に対応するか、発注先や約定価格がどう決まるかはサービスごとに確認する。画面を比較するときは銘柄、時刻、取引先、価格の表示の種類まで並べ、数字が違う理由を一つずつ切り分けよう。

ミニ確認 「1株780円」と表示された国内株を、東証の通常の売買立会で必ず1株だけ買える?

内国株の売買単位は100株が基本です。単元未満株を取引したい場合は、証券会社が提供する方法と、そのサービスの約定や費用の条件を確認します。

代金、費用、受渡を区別する

  1. ユイ

    株を売って明細に金額が載ったよ。今日中に同じ額を銀行へ出金できると思ったけれど、出金可能額が違った。売買が成立した瞬間と、実際に資金を受け取って移せる時点が別なら、何を先に確認する?

  2. ケン

    居酒屋でも売上の伝票と、実際に口座に入った金額は別だった。約定の表示を見て、銀行に移せると早合点したよ。

  3. センパイ

    まず、約定日と受渡日を取引明細で分ける。取引所の普通取引の国内株は通常、約定日の2営業日後に決済する枠組みだ。営業日で数えるため休業日をまたぐと暦の日数は変わる。銀行への出金がいつ可能かは、証券会社の受渡・出金の取り扱いと画面の表示を確認しよう。

  4. ユイ

    買ったときの約定金額が100,000円、売ったときが103,000円なら、差は3,000円。でも手数料や税の扱いを一切見ていないなら、これをそのまま手元に増えた3,000円とは呼ばない方がいいんだね。

  5. センパイ

    約定金額の差は価格と株数から求めた差額で、受取額や手取りと同じとは限らない。買うときと売るときの費用、口座による税の扱いなどを別欄に残そう。計算に何を含めたかを先に書けば、証券会社の表示と自分の計算がずれたときに理由を追いやすい。

  6. ジム

    今回は三列だ。売買代金、費用を考えた手取り、出金可能額。金額が違っても、何を示す欄か説明できるね。

  7. ユイ

    売った代金を再び買いに使える枠と、銀行へ振り込める額も別になる場合があるんだね。残高、買付余力、出金可能額の数字が全部そろっていなくても、すぐにシステムがおかしいとは考えないようにしたい。

  8. センパイ

    画面ごとに対象が違うことを先に疑おう。「成立金額」「受渡金額」「買付余力」「出金可能額」を並べ、それぞれ何日時点の値かを読む。出金を急ぐときは、受渡のほか銀行営業日や締切の影響もあるため、証券会社の案内と口座の表示を確かめるといい。

ミニ確認 月曜に約定した国内株の普通取引は、祝日がない週なら通常いつ受渡?

通常は2営業日後の水曜です。休場日を挟む場合や取引方法の違いもあるため、実際の日付は約定明細の受渡欄で確認します。

発注前の読み合わせと振り返り

  1. ユイ

    ここまでで、注文の画面を最初から一人で見るときに、価格だけ気にしていたと分かったよ。確認画面を声に出して読んだら、どの項目から見れば桁や売買の取り違えを見つけやすいだろう?

  2. ケン

    最初はボタンしか見てなかったけど、練習するなら俺は桁と買い売りの向きから声に出したい。

  3. センパイ

    銘柄名とコード、買いか売りか、数量、注文の種類、価格または発注条件、有効期限と口座、最後に見積額を順に見よう。条件付なら「何が起きたら、どんな注文を出すか」を二文で読む。価格だけ確認しても、売りと買いや株数が違うと意図した注文とは変わってしまう。

  4. ユイ

    練習例では、「1,000円まで、100株まで、今日の立会の範囲で」と一文にしてから入力欄と比べられるね。成行を選んだのに、メモに「1,000円まで」と書いてあったら、自分の優先したい条件と注文がずれていることに気づけそう。

  5. センパイ

    振り返りでは、意図した条件、実際に受け付けた内容、成立した結果の三行を残すと役に立つ。約定したかどうかだけで「うまくいった」と判定すると、発注の意図が合っていたかを見落とす。未成立でも上限を守れたケースと、意図したのに誤入力で成立しなかったケースは違う。

  6. ジム

    私が確認役をやろう。先に決めた『1,000円まで』と、画面の注文方法が一致するか。そこから読み合わせだ。

  7. ユイ

    値段が変わる場面で、注文が出せる時間や入力できる値段、取消できる範囲まで全部覚えなきゃと思っていた。実際には共通する仕組みを理解した上で、自分の口座のルールに戻って確認できればよい部分があるんだね。

  8. センパイ

    最後に、取引先が違うと同じ表示名でも条件が変わり得ることを残そう。確認画面の内容と事前の意図が合わなければ、練習の段階で画面を閉じて説明に戻ってよい。取引後は明細の価格と数量を別々に確かめ、結果を次の判断の記録にする。学習の目標は、注文の仕組みを自分の言葉で説明できることだ。

ミニ確認 「株価が950円以下になったら950円で売れる」と書かれていた場合、何を足すと正確?

950円が発注条件なのか、売り指値の下限なのかを書き分けます。成行なら約定価格が別になる場合があり、指値ならその条件で成立しない場合もあります。

この話のまとめ

指値は価格の限度、成行は価格の指定なし、逆指値の条件価格は発注の合図。発注と約定を分けて考える。

ONE QUESTION

1問クイズ

「950円以下になったら成行で売る」と設定し、株価が950円以下になったら?

正解と解説

成行の売り注文が出て、950円より安く成立する場合もある

950円以下は発注の条件です。成行の売り注文が出た時点の相場や相手の注文によって、成立する価格や数量が変わります。

出典・参考資料

株式や投資信託などは価格が変動し、投資元本を下回ることがあります。

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